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チェンライの「カオソーイナムギャウ」とは?栄養満点のソウルフード

私はタイの最北端チェンライに住んでいます。チェンライはミャンマーやラオスに接していて、少し北上すると中国の雲南省もすぐそこです。そのため食文化も隣国の影響を受けたものが多く、バンコクで食べる一般的なタイ料理とは異なります。

今回紹介するカオソーイナムギャウは北タイ料理を代表するひとつですが、チェンライのものは特に有名で地元民のソウルフードと言えます。チェンライの人が週に1度は必ず食べる美味で栄養満点な麺料理カオソーイナムギャウの魅力について書いていきたいと思います。

目次

タイ・チェンライの料理、 カオソーイナムギャウとは

カオソーイナムギャウ

カオソーイナムギャウ(以下ナムギャウ)は、ミャンマー北東地域、中国雲南省、タイ北部メーホンソーン県に住むシャン族によって伝えられたタイ北部地域の麺料理です。

麺は素麺似

ナムギャウに使われる麺はカノムジーンという数日間発酵させたライスヌードルが一般的です。味も見た目も、のびた素麺に似ています。カノムジーンの他にはクイッティアウという平たいライスヌードルと合わせて食べることもあります。

スープは豚出汁に味噌とトマトの酸味をプラスしたような味付け、具は主に豚のひき肉やスペアリブと「ルアッムー」という豚の血を固めたプリンのようです。もやしとアサツキをたっぷり乗せてレモンを絞っていただきます。

ナムギャウには必ずキャベツや高菜の酸っぱい漬物がついてきて、箸休めに食べても、ナムギャウに乗せて食べてもOKです。

タイのソウルフード、 ナムギャウのめずらしい具材

花

ナムギャウには日本にはないちょっとめずらしい材料が使われています。

ドークニウ

ドークニウとは赤い花を咲かせる綿の木の一種です。雄しべの部分を取り出して乾燥させたものを水に戻して使います。ナムギャウの麺はコシがないのでドークニウが良い歯ごたえになっています。ちょうどエノキのような歯触りです。

トゥアナオ

タイの納豆のようなものです。大豆を発酵させて作るので強烈な匂いを放っています。

日本の納豆のように引き割りになって売っているものもありますが、ほとんどがペースト状にしてから乾燥させているので見た目はこげ茶色の煎餅のようです。自然発酵食品なので体にもとてもいい食材です。

タイのソウルフード、 ナムギャウのお供

ケープ・ムー

ナムギャウのお供といえば「ケープ・ムー」です。ケープ・ムーは豚の皮をカリカリに揚げたもので、一番外側の皮だけ揚げたもの、脂身も一緒に揚げたものなどいくつか種類があります。

皮だけ揚げたものはスナック菓子みたいで、言われなかったら豚の皮とは気付きません。脂身がついたものはややしっとりして食べごたえもあっておいしいです。タイ人はナムギャウとケープ・ムーを交互に食べて食感を楽しみます

ケープ・ムーはだいたい最初からテーブルの上に用意されているので勝手に開けて食べて大丈夫です。1袋15円くらいなので、お勘定の時にナムギャウ代にプラスして払ってください。

タイのソウルフード・ナムギャウ、辛いものが苦手な人は注意

トウガラシ

トマトの赤なのか、唐辛子の赤なのか

ナムギャウはスープが真っ赤なものが多いですが、これはトマトの赤がメインなので見た目ほどは辛くありません。しかし唐辛子とニンニクをすりつぶしたペーストがしっかりスープに溶け込んでいるので、辛いものが苦手な人は気を付けてください。

辛さの度合いは店によって違います。時々口の中が痛くなるほど辛いナムギャウをだすお店もあります。パッと見みんな赤いので食べてみるまでは辛さがわからないのがちょっとつらいところです。

プレー県のナムギャウは辛くない

同じく北タイでチェンライの南にあるプレー県では透明なスープで辛くないナムギャウを出すところもあるようです。辛いものが苦手なタイ人が教えてくれました。北タイを周ってみたい人は、ぜひ探してみてください。

タイのソウルフード・ナムギャウ、値段の不思議

ナムギャウ

前々からずうっと不思議に思っていたことがあります。ナムギャウは他の麺類と比べて値段が安いことです。

ナムギャウは70~80円

クイッティアウ(ライスヌードルスープ)が1杯100円ぐらいに対して、ナムギャウはお肉も野菜もたっぷり、味噌やトゥアナオ、ドークニウなどいろんな調味料を使うのに70~80円。クイッティアウは具も少しだけ、スープも豚骨か鶏骨の出汁だけです。

「どうしてなの?」と周りのタイ人たちに聞いてみました。するとみんな「ほんとだ!何でなんだろう。まったく気が付かなかった」と答えを知っているものは皆無、みんな初めて気づいた疑問に驚くばかりでした。

いまだにその謎は解けません。でもチェンライではどの店でもナムギャウは一番安い麺料理なのです。

まとめ〜ナムギャウは日本でいうところの味噌汁のような存在

ナムギャウは北タイ、特にチェンライでは日本人にとって味噌汁のようなものでいくら食べても食べ飽きないソウルフードです。

今ではそのおいしさがタイ全土に伝わってバンコクでも食べることができます。北タイ料理専門のレストランもたくさんありますし、大きなショッピングモールのフードコートにもナムギャウを提供しているところもあります。

北タイまで来られない人、一味違うタイ料理を楽しみたい人はナムギャウに挑戦してみてください。

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この記事を書いた人

タイ旅行でさまざまな都市をバックパックひとつで旅をする。プーケットにてスキューバダイビングのインストラクター資格を取得。バンコク在住歴は10年。

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